東北レポート2日目
3月10日(宮城)
石巻
2日目は宮城県秋保に住む叔母の車で石巻へ。
震災後にボランティアや旅行等で何度も足を運んでいる石巻ですが、コロナのこともあり、今回はとても久しぶりでした。
最初にお会いしたのは石巻在住の毛利さん。
2011年10月に石巻鹿妻のお祭りで踊らせてもらった時に設営のお手伝いしてくださった方です。
(2011年11月の鹿妻のお祭りの様子です)
久しぶりにお会いした毛利さんは全然変わっていなくて、あの時の笑顔のまま。
石ノ森萬画館の前でにっこり。
素敵な笑顔!
縁が10年以上も繋がっていることに本当に感謝ばかりです。
今回はお会いできなかったのですが、同じ時にお会いした石巻在住の熊倉さんにも紫苑へのお写真のご提供など、大変お世話になっております。
いしのまき元気いちばにも久しぶりに訪れたのですが、デッキや遊歩道がとても綺麗になっていて驚きました!
震災2ヶ月後の2011年5月に初めて石巻に訪れた時の写真はこちらです。
ちょっと小さくて見づらいのですが、萬画館の周りにある車は被災した車です。
震災から2ヶ月経ち、道路は通れるようになっておりましたが、多くの場所でこのような光景(もっと大変な状況も)を目にしました。
加えて、石巻に入った時の臭いは衝撃的でその衝撃は忘れることはできません。
こちらは毛利さんにご紹介していただいた「シアターキネマティカ」さん。
映画と演劇を楽しめるカフェを併設した複合エンタメ施設です!
手作りの劇場さんで、とても雰囲気が良くて、入った瞬間に大好きになりました!
天井が低いのでエアリアルティシューはできないけれど、ダンスとか演劇とかできたら楽しそう!!
いつか、企画できたらいいなぁと思うのでした。
インスタグラムはこちら→
https://www.instagram.com/kinema_bros/
閖上
石巻の後に向かったのは閖上です。
閖上も紫苑の仲間とボランティア活動をさせてもらったり、閖上の記憶でお話しを聞かせてもらったりと私のとっても大切な場所です。
(側溝等の捜索ボランティア活動の様子)
今回、数年ぶりに訪れましたが、景色が変わっていて、最初、道を間違えてしまうほどでした。
2023年3月10日の閖上
津波復興祈念資料館の「閖上の記憶」では翌日の追悼のつどいのご準備で大変忙しい中、皆様に暖かく迎えてもらえて感謝ばかりです。
天井一面にお星様が貼ってあったのですが、「閖上の記憶」にお心を寄せている方々のお名前が星の一つ一つに書かれていました。
大変ありがたいことに私の名前もありました。
私個人ではなく、紫苑に協力してくださった皆様のお陰なので、一人の名前で恐縮だったのですが、皆様のお力がこのような形で目で見えたことに改めて感謝するばかりです。
閖上の記憶の代表の丹野祐子さん。
久しぶりにお会いできていろいろとお話しができました。
各地から閖上に通っている方々も紹介してもらえて、繋がりの暖かさを感じる時間でした。
お時間、ありがとうございました!
また伺いますね。
「閖上の記憶」については公式ウェブサイトを是非ご覧ください。
寄付も募っております。
公式ウェブサイト:
https://tsunami-memorial.org
東北レポート3日目
3月11日(宮城)
七ヶ浜
3月11日の当日は一番活動を長くさせてもらった七ヶ浜に行きました。
海岸で最初にお会いしたのは七ヶ浜紫苑に何度も出演してくださった拾色歌団の十色めぐみさんと田野うづわさん。
顔を見た瞬間に込み上げるものがあって、最初言葉が出てきませんでした。
二人とも優しく迎え入れてくださって嬉しかったです。
とても笑顔が素敵なお二人と七ヶ浜の海岸。
今回、初めて震災当日のお二人の状況を伺いました。
曰く、二人でいたから助かったとのこと。
一人だったら「自分は大丈夫」という正常性バイアスが働いてその行動はできなかったと思うと。
”何か緊急事態が起きた時に「この程度なら大丈夫」「自分なら大丈夫」と思ってしまうメカニズムがある”そのことを知っておくことで避けられる被害があります。是非、皆様も忘れずにいてください。
*正常性バイアス:異常を正常の範囲内のことと捉えてしまう錯誤、心の安定を保つ. メカニズム
2023年3月11日の七ヶ浜の海は穏やかでした。
3日間という短い期間で行けた場所も少なかったのですが、震災から丸12年経つこの時に岩手、宮城を回ることができ、自分の目で見ることができて、とても貴重な時間となりました。
震災を実際に経験していない私たちは語り継がれる言葉であったり、文献であったり、そしてメディアの情報であったりでしか知ることができません。
そして東日本大震災だけではなく、自然災害、人災も含めて色々なことが日本だけではなく、世界でも起きています。
その一つ一つは「出来事」ではなく、お一人お一人の、そしてご家族、ご友人、仲間の数えきれない思いがあること、それを私たちは知っていないといけないと思うのです。
もちろん、自分も含めて他の方の気持ちを本当の意味で知ることはできません。
けれども、そこにある大切な想いを感じることはできると思うのです。
この3日間の岩手、宮城の旅にて各地を見ながら、そしてたくさんの方にお会いしながら改めて感じていました。
自分にできることはほんの小さななことですが、忘れずに、想いを寄せて、語り継がれていることのお手伝いをこれからもしていきたいと思っております。
そして皆様にも想いを寄せていただきながら、いつか起きうるかもしれないその時に自分の大切な人、そして自分自身を助ける術としていただければと思うばかりです。
かけがえのない日々を大切に。
出会えたことに感謝を。
最後にお礼を。
お会いしてくださった皆様、一緒に岩手を回ってくれた一色さん、現地を長時間運転してくれた一色さんのお父様、私の叔母の利恵さん、岩手を同行してくださった一色さんのお母様、そして今回の旅のサポートをしてくださった杜企画様、本当にありがとうございました。
令和5年5月 紫苑代表 渡邊純子
*報告が遅くなり、大変失礼しました。
主催:
エアリアルダンスプロジェクトAlgiid(アルギード)
https://algiid.com
協賛:
杜企画株式会社
https://www.mori-kikaku.co.jp